GOJO(ゴージョー)の歴史は、1940年代に米国オハイオ州アクロンで始まります。アクロンはタイヤ・ゴム産業が盛んな町で、そのひとつで製造作業員として働いていたゴールディ・リップマン夫人は、一日の仕事を終えると手に付いた汚れを落とすことに大変苦労していました。手洗いのための化学洗浄剤はありましたが、黒鉛、炭素、タールの汚れを落とすには、ベンゼン等の強力な化学薬品を使用しなくてはなりませんでした。
この方法では手肌への負担が大きいため、ゴールディの夫、ジェリー・リップマンはより優れたハンドクリーナーの発掘に乗り出しました。ここからゴージョーのイノベーションの精神が生まれたのです。ジェリーは、従来以上に良質な製品を見つけてもその製品に満足することはなく、ある日、ケント州立大学のクラレンス・クック教授に助言を求めることにしました。
そしてリップマン夫妻はクック教授と共に、頑固な油汚れを落とし、水無しできれいに拭きとるハンドクリーナーを共同開発することに成功しました。これがゴージョー®ハンドクリーナーの誕生です。従来のように化学薬品に頼るか、何度も手を洗う時代は終わったのです。
間もなく、リップマン夫妻が立ち上げた会社は成長を遂げ、妻ゴールディは経理を担当し、夫ジェリーは車に製品を積んで販売するようになりました。ジェリーはお客様との会話の中から、作業員が必要以上の量のクリーナーを使用するために経費が高くなり、製品を購入したくてもできない経営者がいることに気付きました。